虫歯の原因について

どうしてバムシ!になるの?

虫歯の原因菌「最強の・ミュータンス菌」に注意!!

虫歯は口の中にいる細菌が糖を分解して酸を作りだし、その酸が歯を溶かすことから始まります。

 

私たちの口の中には300種類ぐらいの細菌がいて、その中で虫歯の原因となる細菌は10数種類いると言われています。
細菌イメージ

 

中でも、特に有名な「ミュータンス菌」は虫歯の初期段階から関わる厄介な原因菌のひとつ。
ミュータンス菌はまず、口の中で砂糖などを分解しながら「グルカン」というネバネバした物質を作りだします。

 

この物質が歯の表面にくっつき、かたまりになると「歯垢(プラーク)」という状態になり、さらに他の細菌が混ざると「バイオフィルム」という膜のような状態になって、歯の表面全体を覆っていきます。
バイキンイメージ

 

他の口内菌に比べて、ミュータンス菌が作り出すグルカンは接着剤のように強力で、水に溶けにくい性質を持っています。
そのため、一度歯につくとこびりついてなかなか取れず、同じところを長時間侵食することによって虫歯が進行しやすくなります。

 

また、ミュータンス菌は糖などの栄養源が無くても酸を出し続ける性質があるため、一度繁殖してしまうと食事や歯磨きなどに気を付けていてもどんどん虫歯が進行してしまうという怖い細菌なのです。





だ液はムシバ予防の強い味方

虫歯ができるための原因・条件として、@環境(歯)A虫歯菌B糖分C時間という4つの要因があります。

 

痛い症状を発生・進行させないためには、この4つの条件を整えつつ、万が一歯が痛み出したら早めに治療をして守ることが大切です。

 

また、「むしば」の進行には口の中の「だ液」も重要な役割を担っています。

 

だ液には殺菌効果があり、常に口の中を洗浄しながら菌が発生した酸を中和することでムシバになりにくい環境に整えてくれています。

 

さらに、だ液には歯の成分であるカルシウムやリンが含まれており、こうした成分を吸収して歯を再生する「再石灰化」を進める働きもあります。
健康な歯

 

原因菌が歯の表面で酸を生み出すと、その酸が歯のエナメル質表面のカルシウム成分を奪い取っていきます(脱灰)。

 

脱灰と再石灰化の釣り合いが取れていれば虫歯はそこから進むことはありませんが、脱灰の方が先行するとエナメル質そのものを崩壊させ、歯が溶けて穴が開き、虫歯が進行します。
いったん損傷したエナメル質は自然治癒することはありませんので、脱灰の時点でいち早くケアすることが大切です。