おおよそ9か月頃に入ると後期食に進みます。舌が左右に動かせるようになり、歯茎に食べものを運びしっかり噛んで食べるようになります。
中期のような5mm角程度の大きさのものでは今度は歯茎に乗らないので、1cm四方の薄い切り方(色紙切り)が食べやすいです。食べられる子では後期から離乳食だけでお腹がいっぱいにできます。

 

ただ食べる意欲が高くないと食事は進まないので、楽しく食べる環境づくりが大切になってきます。

 

手づかみをさせていない。

離乳食を始め、食べたい気持ちが強くなるこの時期に、汚れるからといって毎回スプーンで食べさせていませんか。これでは楽しさがなくなります。アスパラの穂先5cmを茹でたものや、人参スティック、蒸したさつま芋をなど手づかみできるものを離乳食として用意してあげてください。

 

ポイントは手を握ったときにはみ出る大きさ。
手で完全に包み込んでしまうと、食べ方が器用になるまで口にはなかなか入れられません。

 離乳食としてこれらを用意するのが面倒なら、甘すぎない市販のスティックパンでも結構です。後期で大切なことは自分で食べる意欲を育てることを大切にしてあげてください。





お粥が柔らかすぎる。

 

離乳食

噛めるようになってきたら、赤ちゃんは噛みたい思いが強くなります。ですから、配慮して柔らかすぎるものを出し過ぎると嫌がって食べないこともあります。よくある例が「おかゆ」です。

 

 

消化によい、飲み込みやすいと思い込んで、水分が多いものを与えてしまって結局口にしてくれないことがあります。逆にもったりした水気の少ないお粥の方が食塊(ゴクンと飲み込むために口の中で唾液と混ぜ合わせて一つの塊にしたもの)を作りやすいので好みます。むしろお粥も嫌でご飯を好むこともよくあります。

 

後期のおすすめは柔らかめに炊いたごはんをおにぎりにしたものです。こうすると手づかみ食べにもなります。

 

 

食材が小さすぎる。

離乳食としての食材が小さいと噛みにくいので嫌がります。1cmの色紙切りが基本なので、小さければ大きくしてみましょう。
あまり噛む習慣がない子には、直接歯茎に食べものを乗せてあげます。歯茎に乗った刺激で反射的に噛むことが促され、食が進むことがよくあります。

 

 

味付けがない。

離乳食

 出汁で煮るだけだったこれまでの食事では、どんどん物足りなさを感じてきます。後期は離乳食でも調味料が使える時期なので、塩や醤油、味噌などを使い始めましょう。

 

また離乳食とはいえ油脂も体に必要な成分ですから、焼き物や炒め煮をした時にサラダ油やバターも少量使ってください。味の変化があるだけで食事が楽しくなります。