離乳食を食べない理由で見直さないといけないことは食事内容ばかりではありません。どのような状況で食べているかも考えていきます。
子どもは大人と違って集中食の持続が難しく、気が散ってしまうと食べるのを止めてしまいます。逆に考えれば環境を整えることが改善に繋がるので、ご自宅の様子を振り返ってみましょう。

 

 

理由その1:姿勢が安定しない

 腰が安定しない6か月頃まではベビーラックや抱っこで食べさせても結構ですが、7か月以降になると安定し始めます。

 

中期食を食べ出すと、食べ方が舌先を上あごに押し付ける方法に変わるので力が入りやすい姿勢が大切です。

 

女の赤ちゃん

一人で座れるようになったら椅子を用意してあげましょう。椅子からすぐ立ち上がる場合は、足がぶらぶらしていないか確認してください。

 

足が届かない場合は下に板状のものを挟んで足の裏がしっかりつく安定した状態をつくってください。
足がつかないと踏ん張りが効かない分、咀嚼時に力も伝わらないので食べにくく感じていることがあります。

 

 また椅子のサイズに体が小さくまだ合っていない場合は、腰回りに大きなスペースができています。自由に動き回れる状態ができているので、バスタオルを挟むなどして空間を狭めてあげるのも一つです。





理由その2:手づかみできない食卓

 離乳食も後期食に入ると自分で食べたい意欲が強くなります。手づかみ食べを十分にさせてあげることで楽しい食事の時間を覚えていきますが、赤ちゃんがやや前傾姿勢で手を伸ばした時に食べものに手が届く椅子と机の位置関係になっているかも大切です。

 

 

理由その3:雑音が気になる。 

テレビを見る子供

TVや掃除機の音など、食べているときに集中を妨げるものがありませんか?

 赤ちゃんの集中力は一瞬で飛んでいきます。特にTVは音声だけでなく、映像が目まぐるしく動くので赤ちゃんが気にしやすい対象です。家族は一緒に食べないからといって付けておくのでなく、赤ちゃんの食事時間は協力してスイッチを消すようにしましょう。

 

 また、食べているときにむやみにその周りを家族が行き来するのもよくありません。何度も近くをうろちょろするとそちらの方が気になって、口を動かすことを止める子もいますので注意してください。

 

 よくバウンザーや歩行器に乗せて食べさせている話を聞きますが、食事の環境で大切なことは安定性です。「揺れる」「動く」ような器具は食事には向いていないので避けましょう。ただ集中できなくなるからと気にして、食事中に声掛けをしないのは間違いです。「美味しいね。」「どれが好き?」とか食べている中での会話は楽しく食べるための大切なことですから、丁寧にしてあげましょう。